「IOGI−チェココミックに描いた日本の日常−」展覧会開催のお知らせ

2022.03.14 お知らせ・在学生

学術交流協定校のチェコ国立西ボヘミア大学でコミックを学ぶ学生たちが、チェコのコミック作家・画家として活躍するヴァーツラフ・シュライフ氏の指導のもと、日本を描くコミックプロジェクト「IOGI−チェココミックに描いた日本の日常−」に取り組みました。

外務省主催第15回日本国際漫画省で銅賞を受賞した本企画の展覧会を、西ボヘミア大学と2021年に学術交流協定を締結した女子美術大学にて開催いたします。

 

会期:2022年4月1日(金)〜 4月27日(水)

会場:女子美ガレリアニケ

開廊時間:10時〜17時

休廊日:日曜日

主催:女子美術大学国際センター/女子美術大学美術館

企画責任者:ヴァーツラフ・シュライフ/ジャン=ギャスパール・パーレニーチェク

共催:チェコ国立西ボヘミア大学ラディスラフ・ストナー・デザイン・芸術学部

企画協力:JGP ART

協力:チェコセンター東京

後援:杉並区

 




IOGI-JOSHIBI-chirashi

本展覧会の開催期間中にオンラインでのギャラリートークを企画しています。

開催日:2022年4月18日(月)

女子美ガレリアニケよりZoomにて配信予定

 

1部:16時40分〜18時10分

原作者ジャン=ギャスパール・パーレニーチェク氏が展覧会の企画背景を語りながら作品を紹介します。

2部:18時30分〜20時

本展出展学生への指導者ヴァーツラフ・シュライフ氏、西ボヘミア大学の学生と女子美術大学の学生との間での意見交換や交流を行います。

 

ギャラリートークはどなたでも参加・聴講が可能です。

以下のZoomリンクよりご参加ください。

プロジェクトについて

本プロジェクトは、西ボヘミア大学でコミックを学ぶ若手作家が日本の日常を描くプロジェクトです。

西ボヘミア大学デザイン・芸術学部のヴァーツラフ・シュライフ教授は、チェコ・コミックの第一線で活躍する作家です。芸術大学でコミックを学ぶ学生たちに、異文化地域を研究した上でのコミック制作を課しました。その第一弾として選出されたのは日本。日本在住のチェコ人作家、ジャン=ギャスパール・パーレニーチェク氏を原作作家として招き、学生たちは14本の作品に挑みました。チェコのコミックでありながら、舞台は新宿や杉並区の街並み。そこには何が描かれるのでしょうか。チェコ・コミック界で話題となり、プロの飛び入り参加希望者が殺到した話題のプロジェクトです。本展はチェコセンター東京、杉並区立郷土博物館別館、高知県須崎市民文化会館を巡回し、本企画単行本『Iogi』は第15回日本国際漫画賞で銅賞を獲得しました。

課題の概要について

この課題はチェコ・コミック作家、ヴァーツラフ・シュライフ教授が、武蔵野美術大学に交換留学生として来日した際の体験をきっかけに生まれた課題です。アートコーディネーターで作家のジャン=ギャスパール・パーレニーチェク氏の協力により、チェコセンター東京で個展「東京で解き放たれて」を開催。日本でのカルチャーショック中に先入観に捉われる恐ろしさを経験したシュライフ教授は、先入観とアーティスト、そして芸術における責任を考える課題を学生向けにパーレニーチェク氏と共に発案しました。

2019年9月から2020年1月までの5ヶ月間を制作期間とし、シュライフ教授が技術指導を、パーレニーチェク氏が脚本作家兼アドバイザーとして学生をアシストしました。日本を知らない学生には非常に難易度の高い課題でしたが、学生一人一人の感性を尊重しつつ、街並みや自然などの背景を如実に表しているか、日本人の感情を細やかに表現できているかに注意を即しました。

美術的かつ社会的意義が話題となり、チェコ語、日本語、英語、フランス語と4ヶ国語での単行本が発行されるなど、世界を視野に入れた活躍が期待される企画です。大学のあるプルゼニやチェコの首都プラハなど、チェコ各地での展覧会も予定されています。

企画発案:

ヴァーツラフ・シュライフ
チェコのコミック作家。チェココミック界の“ジェネレーション・ゼロ”の1人として知られており、2010年にはチェコの漫画賞最高峰と呼ばれる「ムリエル賞」を受賞した。国立西ボヘミア大学ラディストフ・ストナー・デザイン・芸術学部で教鞭を執る。武蔵野美術大学からの招待で、2019年に6ヶ月間の中期留学を経験。チェコセンター東京で開催された個展「東京で解き放たれて」では、日本滞在中の制作作品が展示された。

 

ジャン=ギャスパール・パーレニーチェク
1978年プラハ生まれ。詩人、キュレーター。チェコ外務省海文化広報機関チェコセンター・パリのプログラムディレクター、同館長として2004年から2017年まで文化外交に携わった。音楽家ミロシュ・ボク(Miloš Bok)に師事し、その音楽の日本での紹介に尽力している(カメラータ・トウキョウからCD『クレド』が発売中)。フランス語とチェコ語で創作を行い、詩、散文、戯曲、音楽などさまざまな作品を発表。2017年に明治大学米沢嘉博記念図書館で行われた「~日本におけるチェコ文化年2017~チェコ・コミックの100年展」、「東京で解き放たれて」(2019年、チェコセンター)、千葉市立美術館を初め4つの美術館で開催された「ミュシャと日本、日本とオルリク展」(2019年)、「藍染展」(2021年、チェコ国立プラハ工芸美術館)展覧会でコーディネーター、企画協力などを務める。

 

原作: ジャン=ギャスパール・パーレニーチェク

 

画: アダム・カニョフスキー、マリナ・クディノヴァー、マチェイ・コラージ、ペトラ・シェスターコヴァー、オンドジェイ・ダヴィッド、ヨゼフ・パヴェルカ、ダニエラ・ヘロデソヴァー、マテイ・ユルカーチェク、ペトラ・ラメショヴァー、ヤクブ・ラング、ドミニカ・リゾニョヴァー、ドミニク・ティル、マティアーシュ・トショフスキー、イリナ・ブリツィカヴァ、エリシュカ・リボヴィツカー、ヤナ・ヴィスコチロヴァー、バルボラ・ヴォラーチクヴァー

PICK UP ピックアップ